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コマ撮り環境(本番撮影)

以前はCMや映画などの撮影では35mmフィルムが使われていたので個人では撮影環境の構築が 難しかったのですが、今では一眼デジタルカメラという安価で高性能なカメラが登場したので、 個人でも商用として通用する画質での撮影が十分可能になってきました。
ここでは一眼デジタルカメラを使った本番環境を紹介したいと思います。
コマ撮りに使用するカメラを選ぶ際に大事なことは、撮影した画像データをカメラ内のメモリーではなく、 パソコンに直接保存できる機種を選ぶということです。
いろいろな仕掛けのバレや光の反射など本番用の画像データを撮影中に確認することはよくあること ですが、一度撮影が始まると、トラブルでも発生しない限りはカットの撮影が終了するまでカメラに触る ことはありません。そのため、カメラに触れることなく画像を確認できる環境がどうしても必要になります。

つまりコマ撮りの場合は、上図のようにデジタルカメラとパソコンをUSBかIEEEケーブルで接続し、 シャッターを押すと画像データがパソコンに直接保存され、モニターでいつでも撮影した画像を開いて 確認できる環境が必要。ということになります。
また、シャッターなど本番撮影中のカメラ操作はパソコンかレリーズで行い、カメラには出来るだけ 近づかないようにします。
コマ撮りに使われている主な一眼デジタルカメラ
キャノン EOS MarkV
操作ソフトは同社から発売されているHyper-Utility2を使います。パソコンとはIEEEケーブルで接続し、 パソコンからの遠隔操作とパソコンへのデータ保存が可能です。
こまねこやどーもくんなどでも使われている機種です。

富士 FinePix S5 Pro
操作ソフトは同社から発売されているHyper-Utility2を使います。パソコンとはIEEEケーブルで接続し、 パソコンからの遠隔操作とパソコンへのデータ保存が可能です。
ニコン系のレンズが使用可能で、自分が担当したゾロリのエンディングやCM撮影などでよく使われています。


レンズについて
実は一眼デジタルカメラを使って撮影する際に一番やっかいなのが、このレンズです。
コマ撮りの撮影をする場合は、ピント・露出・ホワイトバランスをマニュアルで固定して撮るのが一般的ですが、 実はマニュアルで固定してもたまに露出がずれて明るい画が撮れてしまうことがあります。
原因は誤動作や本体との露出連動の不具合などが考えられ、特に頻繁に起こるものではありませんが、 コマ撮りの場合、撮り直しが難しいので深刻な問題になります。

現場では対応策として、カメラの本体から露出を操作できないように改造したレンズを使っています。 レンズ側にあるカメラ本体との連動レバーを切り取ってしまい、本体から露出を操作できないように します。露出の調整にはレンズにある露出リングだけを使い、撮影中は露出リングをテープなどで 動かないように固定しておきます。
注意しないといけないのは、レンズにはフィルムを使った一眼カメラ用のものと、一眼デジタルカメラの 各機能に対応したデジタルカメラ用のレンズの2種類がありますが、 このデジタルカメラ用のレンズは露出リングがついておらず、カメラ本体からの露出調整は電気信号で 行うので、露出を一定に保つための改造を行うことが出来ません。
また、改造はレンズを傷つける危険があり、レンズ自体も高価なものなので、初めての人がやるには 少し難しいかもしれません。

一人が人形を動かし、もう一人が画像を常にチェックするという二人体制で撮影をし、もし明るい画が 撮れたら再度シャッターを切る。というのが一般の人が出来る無難な対応策だと思います。