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2007年06月17日 第四十回 最長カット撮影
先月撮影したCMの放映が始まりました。シルバニアファミリーの「森の水車のパン屋さん」と 「あかりの灯る大きなお家」です。 シルバニアファミリーは製品の人形をコマ撮りが出来るように改造して使うのですが、大きいものでも10cmありません。赤ちゃんだと3cmぐらいでしょうか。セットの中に 置いて撮影するので指が届かないところはピンセットを使って動かします。
関節も肘や膝が無く、可動範囲も限られているのですが、CMの中では走ったり歩いたりするので、カメラから見えないように腰の後から鉛線を出して地面に固定するなど、 いろいろと工夫も必要です。でも一番難しいのは『如何に可愛く見せるか』です。たまに動きのスムーズさをアニメのうまさと思っている人がいますが(確かにそれも大事な 要素のひとつではありますが)、一番大事なのはその人形の魅力を出すこと。文字通り『生き生きとした』感じを出すのが大切なことだと思います。久々に先輩アニメーターの アニメを見て改めてそう思いました。
あるベテランのアニメーターは撮影前に人形を手に取って、しばらく人形をいろいろな角度から見たり触ったり動かしたりして、その人形の一番魅力的に映す方法を探すそうです。 その作業の前には人形師がその人形を手間暇をかけて作り出し、さらにその前にはデザイナーが人形のデザインを試行錯誤の末に生み出すわけです。 最近はFLASHなどの技術の発展のおかげで個人アニメーション作家というものが流行ってますが、みんなで作るアニメもいいものです。・・・というか、個人製作だけにとどまるのは もったいない。共同作業の中には自分だけでは思いつかないようなたくさんのアイデアがあって技術があってこだわりがあって。それらを踏まえた上で改めて個人製作をすると また一味違ったものが作れそうで楽しみです。
今、高校でアニメーションを教えていると前回の日記で書きましたが、あえてグループ製作という形を取りました。みんな大変そうで、共同作業ならではの苦労はあるけど、 一人で黙って作るよりもみんなで言い合いながらやるのが一番だと思います。

で、シルバニアのCM撮影が終わった後はそのままショートフィルムの撮影に突入。一昨日まで続いたのでCMを合わせると4週間ぶっ続けで撮影してました。 これだけ続けて撮影するのは昨年のリカちゃん以来なので少しバテモード・・・。しかも最後は5日間かけて1カットを撮影するという鬼カットでした。自分のアイデア なんですけどね・・・。前にも紹介した線画台を使った半立体の人形ですが、カットが長いので金属関節を使って人形を製作。その関節に100以上のパーツを 付け替えて撮影し、しかも粘土を使ったクレイアニメも混ざるという初めて挑戦するアニメです。収録時間は30秒を超えてカウンターも1000を超えました。 もちろん30コマ/秒のフルアニメーションです。いやいや大変でした。苦し楽しかったです。
まだまだショートフィルムの撮影は続きますが、アニメの準備のため撮影は少しお休み。ちょと一息いれます。